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2008年10月

10月31日のイソップ童話 ライオンとワシ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月31日のイソップ童話

ライオンとワシ

ライオンとワシ

♪音声配信

 ワシがライオンのところに飛んできて、なかまになりたいといいました。
 するとライオンは、いいました。
「それはいっこうさしつかえありません。しかし、あなたが約束をやぶらないしるしに、そのつばさにある長い羽をわたしにあずけませんか。地面の上にいてくれなければ、どうして信用のできる友だちになれましょう」
「わかりました、そうしましょう」
 ワシがライオンに自分の羽をぬいてさしだしたとたん、ライオンはとべないワシをおそって食べてしまいました。

 まだ友だちになっていない人を、むやみに信用してはいけません。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ハロウィン
きょうの誕生花 → まゆみ
きょうの誕生日 → 1967年 江戸家まねき猫(声帯模写)

きょうの新作昔話 → はだかのお寺まいり
きょうの日本昔話 → まつりに参加したキツネ
きょうの世界昔話 → しあわせの王子
きょうの日本民話 → 幽霊の足あと
きょうのイソップ童話 → ライオンとワシ
きょうの江戸小話 → いたみどめ

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10月30日のイソップ童話 おばあさんと目医者

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月30日のイソップ童話

おばあさんと目医者

おばあさんと目医者

♪音声配信

 あるおばあさんが目の病気にかかり、目が見えなくなって寝こんでいましたが、友だちに、どんな目の病気でも治すという、名医の目医者がいると聞いたので、おばあさんはその目医者を呼んで、きちんとお金はらうから、どうか目をなおしてほしいとたのみました。
 目医者はたしかに名医で、おばあさんの見えない目は、だんだん見えてくるようになりましたが、じつはこの目医者はドロボウでした。
 おばあさんの家にきて手あてをしますが、くるたびに、ちりょうでおばあさんが目をつぶっているすきに、部屋にある家具を、1つずつ、こっそり持ってかえっていたのです。
 家じゅうの家具を、次々にぜんぶぬすみおえたとき、おばあさんの目は完全に見えるようになりました。
 医者は、
「目の治療がすんだから、約束の金をはらえ」
と、おばあさんにいいました。
 すると、おばあさんは、
「いいえ、お金をはらうわけにはいきません」
と、いいました。
 医者はおこって、裁判官のところへ、おばあさんをひっぱっていきました。
 裁判官に、
「なぜ、目の治療がすんだのに、約束どおり、お金をはらわないのか」
と、聞かれると、おばあさんは、
「たしかにわたしは、『目をなおしてくれたらお金をはらう』と、いいましたよ。だけどわたしの目は、まだなおっていません。だって、うちの中の家具が、なにひとつ見えないのですから」

 このお話しのように、人をだましてよくばったことをする人間は、自分自身で罪の証拠(しょうこ)を作ってしまい、その結果、自分のおかした罪をつぐなうはめになるのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 香りの記念日
きょうの誕生花 → ペチュニア
きょうの誕生日 → 1979年 仲間由紀恵(俳優)

きょうの新作昔話 → 笑い地蔵
きょうの日本昔話 → どうもと、こうも
きょうの世界昔話 → サヤエンドウじいさん
きょうの日本民話 → ほらふき村は子どもまで
きょうのイソップ童話 → おばあさんと目医者
きょうの江戸小話 → 貧乏医者

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10月29日のイソップ童話 鳥刺しとマムシ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 11月のイソップ童話

10月29日のイソップ童話

鳥刺しとマムシ

鳥刺しとマムシ

♪音声配信

 鳥刺しがモチとモチざおを持って、鳥をつかまえにいきました。
 まもなく、高い木の上にツグミが1羽とまっているのを見つけました。
「よし、あれをつかまえよう」
 鳥刺しは、モチざおを長くつなぎ合わせて、ねらいをつけました。
 木の上のツグミに、全身の注意をあつめています。
 こうして、ずっと上ばかり見ていたので、鳥刺しは足もとにマムシがねむっているのに気づかず、マムシをふみつけてしまいました。
 ふまれたマムシは、かま首をもちあげて、鳥刺しの足にガブリとかみつきました。
 鳥刺しは、マムシの毒がまわって死にましたが、死ぬまぎわにこう言いました。
「ああ、なさけない話だ。えものをとろうとむちゅうになっていて、自分が死に神のえじきになりかけていたこと気づかないなんて」

 このように、人を不幸にしようとたくらむ人間は、あいてより先に自分が不幸になるものです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ホームビデオ記念日
きょうの誕生花 → いちょう
きょうの誕生日 → 1968年 つんく♂(音楽プロデューサー)

きょうの新作昔話 → 蛸薬師(たこやくし)
きょうの日本昔話 → 右手を出した観音像
きょうの世界昔話 → わるがしこいクモ
きょうの日本民話 → ネコ女房
きょうのイソップ童話 → 鳥刺しとマムシ
きょうの江戸小話 → はやく走る

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10月29日のイソップ童話 鳥刺しとマムシ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月29日のイソップ童話

鳥刺しとマムシ

鳥刺しとマムシ

♪音声配信

 鳥刺しがモチとモチざおを持って、鳥をつかまえにいきました。
 まもなく、高い木の上にツグミが1羽とまっているのを見つけました。
「よし、あれをつかまえよう」
 鳥刺しは、モチざおを長くつなぎ合わせて、ねらいをつけました。
 木の上のツグミに、全身の注意をあつめています。
 こうして、ずっと上ばかり見ていたので、鳥刺しは足もとにマムシがねむっているのに気づかず、マムシをふみつけてしまいました。
 ふまれたマムシは、かま首をもちあげて、鳥刺しの足にガブリとかみつきました。
 鳥刺しは、マムシの毒がまわって死にましたが、死ぬまぎわにこう言いました。
「ああ、なさけない話だ。えものをとろうとむちゅうになっていて、自分が死に神のえじきになりかけていたこと気づかないなんて」

 このように、人を不幸にしようとたくらむ人間は、あいてより先に自分が不幸になるものです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ホームビデオ記念日
きょうの誕生花 → いちょう
きょうの誕生日 → 1968年 つんく♂(音楽プロデューサー)

きょうの新作昔話 → 蛸薬師(たこやくし)
きょうの日本昔話 → 右手を出した観音像
きょうの世界昔話 → わるがしこいクモ
きょうの日本民話 → ネコ女房
きょうのイソップ童話 → 鳥刺しとマムシ
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10月28日のイソップ童話 とじこめられたライオンとお百姓

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月28日のイソップ童話

とじこめられたライオンとお百姓

とじこめられたライオンとお百姓

 ライオンが、農家のかちく小屋にまよいこみました。
 主人のお百姓(ひゃくしょう)はつかまえてやろうと考えて、小屋の戸をしめてしまいました。
 ライオンは外に出られないので、まずヒツジを食べ、次にウシを食い殺しました。
 お百姓は、こんどは自分がやられるのではないかと思うと、こわくてたまらないので、戸をあけてライオンを逃がしました。
 ライオンがいなくなった後で、お百姓におかみさんがいいました。
「こうなるのがあたりまえだよ。遠くで見かけただけでも、用心しなければいけないおそろしいけだものを、なんであんたは、とじこめようと思ったのかね」

 自分より強い人を、わざとおこらせるようなことをする人は、バカなおこないのむくいをうけることになります。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 速記記念日
きょうの誕生花 → しそ
きょうの誕生日 → 1982年 倉木麻衣(歌手)

きょうの新作昔話 → 久米の仙人(くめのせんにん)
きょうの日本昔話 → たのきゅう
きょうの世界昔話 → 金髪姫
きょうの日本民話 → ダイコンおろしストーン
きょうのイソップ童話 → とじこめられたライオンとお百姓
きょうの江戸小話 → 還暦の祝い

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10月27日のイソップ童話 ねむっているイヌとオオカミ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月27日のイソップ童話

ねむっているイヌとオオカミ

ねむっているイヌとオオカミ

 一匹のイヌが、ある農家の前でねむっていました。
 オオカミがそれを見て、えじきにしようとおそいかかりました。
 するとイヌは、
「いま、ぼくを殺すのはやめて下さい」
と、あわてていってから、そのわけを説明しました。
「ぼくはいま、ごらんのとおり、ガリガリにやせているでしょう。けれど、すこし待って下さい。もうじき、この農家で結婚式があるのです。そのときは、ぼくもたくさんごちそうを食べられるから、ふとって、ずっとおいしいえものになりますよ」
 オオカミは信用して、立ちさりました。
 しばらくたって、オオカミがまたやってきました。
 見るとイヌが、農家の二階でねむっています。
 オオカミは下から、
「おーい、イヌくん。このあいだの約束を、おぼえているだろう」
と、さけびました。
 するとイヌは、
「やあ、オオカミくんか。いいことをおしえてあげよう。これから先、ぼくが家の前でねむっているのを見たときは、結婚式まで待つのはやめることですね」

 りこうな人は、一度危険をまぬがれたら、それをよくおぼえていて、二度とくりかえさないように用心するものだと、このお話しはおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → テディベアの日
きょうの誕生花 → ななかまど
きょうの誕生日 → 1966年 高嶋政伸(俳優)

きょうの新作昔話 → 天より高い桜の花も
きょうの日本昔話 → テングの羽うちわ
きょうの世界昔話 → ふしぎなブドウ
きょうの日本民話 → 洪水から村をすくった若者
きょうのイソップ童話 → ねむっているイヌとオオカミ
きょうの江戸小話 → 鬼のたまご

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10月26日のイソップ童話 神さまとカメ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月26日のイソップ童話

神さまとカメ

神さまとカメ

 むかしむかしのことです。
 ある神さまが、お嫁さんをもらうことになりました。
 神さまは結婚式に、この世の全ての動物を呼びました。
 結婚式は、それははなやかで、たいへんにぎやかなものでした。
 動物たちみんなにおめでとうをいわれて、神さまはニコニコしていました。
 でも、カメだけが来ていないことに気づきました。
 次の日、神さまはカメにたずねました。
「どうして、わたしの結婚式に来てくれなかったのかね」
 するとカメは、こう答えました。
「はい、わたしはにぎやかなところへいくのがきらいなのです。家は静かで落ちつきます。家にいるのが一番です」
「そんなに家が好きなら、これからずっといっしょにいたまえ」
 おこった神さまは、カメに魔法をかけました。
 カメの背中に、大きな甲羅(こうら)ができたのです。
 カメの背中に甲羅があるのは、そのせいなのです。

 このカメと同じように、人と何かをするよりも、自分の家でしずかに生活したいと思う人はたくさんいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → サーカスの日
きょうの誕生花 → ピラカンサ
きょうの誕生日 → 1971年 千秋(タレント)

きょうの新作昔話 → 黒姫物語
きょうの日本昔話 → キツネのしかえし
きょうの世界昔話 → クマの子ハンス
きょうの日本民話 → おばばが消えた
きょうのイソップ童話 → 神さまとカメ
きょうの江戸小話 → 長者の最後

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10月25日のイソップ童話 3頭のウシとライオン

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月25日のイソップ童話

3頭のウシとライオン

3頭のウシとライオン

♪音声配信

 3頭のウシが、いつもなかよくいっしょに草を食べていました。
 このウシたちを、ライオンがえじきにしようとねらっていました。
 でも、いつも3頭いっしょにいるので、おそいかかることができませんでした。
 そこでライオンは、ウシたちを仲たがいさせようと思って、それぞれのウシに、
「きみのなかまは、きみの悪口をいっていたぜ」
と、作り話しをいってまわりました。
 なかよしだったウシたちは、そのために、もういっしょに草を食べるのはやめて、1頭ずつバラバラにいるようになりました。
 これを見すましたライオンは、じゅんばんにおそいかかって、ウシたちをぜんぶ食い殺してしまいました。

 悪いやつの言葉を信じて、仲間を見捨ててはいけません。
 悪いやつはこのライオンのように、あなたたちをバラバラにしようとしているのかもしれません。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 民間航空記念日
きょうの誕生花 → ういきょう
きょうの誕生日 → 1959年 ラッキィ池田(振附師)

きょうの新作昔話 → 十三塚(じゅうさんづか)
きょうの日本昔話 → ネコがネズミをおうわけ
きょうの世界昔話 → 悪魔をだましたイワン
きょうの日本民話 → からいもと盗人
きょうのイソップ童話 → 3頭のウシとライオン
きょうの江戸小話 → おない年

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10月24日のイソップ童話 オオカミとヤギ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月24日のイソップ童話

オオカミとヤギ

オオカミとヤギ

♪音声配信

 オオカミが、高くつきでた岩の上で草を食べているヤギをみつけました。
 そこまであがっていくことができないので、オオカミは下からヤギに呼びかけて、
「おーい、ヤギさん。おりていらっしゃいよ。うっかりふみはずすと、あぶないですから。それに、ぼくのいまいる下の野原のほうが、花がいっぱい咲いていて、すてきですよ」
 しかし、ヤギは首を振って答えました。
「下の野原の草を食べにこいというのは、わたしのためではなくて、食べ物がなくてこまっているあなたのためでしょう」

 このように、相手が悪いやつだと知っている人たちには、悪人のわるだくみは通用しません。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 国際連合デー
きょうの誕生花 → コトネアスター(べにしたん)
きょうの誕生日 → 1973年 ゴリけん(芸人)

きょうの新作昔話 → 山下淵(やましたぶち)の大なまず
きょうの日本昔話 → タヌキとキツネ
きょうの世界昔話 → 魔術の本
きょうの日本民話 → 弘法井戸
きょうのイソップ童話 → オオカミとヤギ
きょうの江戸小話 → ネズミの嫁入り

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10月23日のイソップ童話 同じ重さの荷物をはこぶロバとラバ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月23日のイソップ童話

同じ重さの荷物をはこぶロバとラバ

同じ重さの荷物をはこぶロバとラバ

♪音声配信

 ロバラバがならんで、歩いていました。
 ロバは自分がはこんでいる荷物と、ラバの荷物とが同じなのを見て、
「これはひどいなあ。ラバくんは、ぼくの二倍もエサをもらっているのに、荷物はぼくと同じだなんて、不公平だなあ」
と、ぶつぶついいました。
 けれどもしばらくいくうちに、ロバひきは、ロバがひどくつかれているのに気がついて、ロバの荷物をすこしラバの背なかにうつしました。
 またしばらくいくうちに、ロバがまえよりもいっそうつかれているのを見たロバひきは、ロバの荷物をまたへらして、ラバにうつしました。
 そしてしまいには、ロバの荷物ののこりぜんぶを、ラバにうつしてしまいました。
 そのとき、ラバはロバの顔を見て、
「どうだい。ぼくがきみの二倍のエサをもらうのは、とうぜんだと思わないかい」

 わたしたちも他人を判断するときは、はじめだけでなく、おわりまでよく見てからにしましょう。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 電信電話記念日
きょうの誕生花 → あけび
きょうの誕生日 → 1973年 はしのえみ(タレント)

きょうの新作昔話 → 青の洞門(どうもん)
きょうの日本昔話 → 化け上手
きょうの世界昔話 → ロバの王子
きょうの日本民話 → しょうじにうつる大ギツネ
きょうのイソップ童話 → 同じ重さの荷物をはこぶロバとラバ
きょうの江戸小話 → ウシ

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10月22日のイソップ童話 恋するライオンとお百姓

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月22日のイソップ童話

恋するライオンとお百姓

恋するライオンとお百姓

♪音声配信

 あるライオンが、お百姓(ひゃくしょう)の娘を好きになりました。
「おたくの娘さんを、どうぞぼくのお嫁さんに下さい」
と、ライオンはお百姓にたのみました。
 お百姓は、すっかりこまってしまいました。
 かわいい娘を、おそろしいライオンのお嫁さんにするなんて、とんでもない話しです。
 でも、あいてはライオンですから、こわくてことわることもできません。
 さんざん考えたあげく、お百姓はひとつの計画を思いつきました。
 毎日毎日
「娘さんを下さい」
と、いってくるライオンに、
「そりゃあ、あなたなら娘のむことしてもうしぶんありません。よろこんでお嫁にやりたいのですが。ただひとつ、心配なことがあるのです。あなたのその大きなキバをぬいていただけませんか。それから、爪をみじかく切っていただけないでしょうか。じつは娘が、あなたのキバと爪がこわくてたまらないというものですから」
 ライオンは娘にむちゅうでしたから、すぐに、いわれたとおりにしました。
 こうなると、お百姓にとって、ライオンはこわい動物ではありません。
 次の日、ライオンがたずねてきたときには、棒でなぐって追い返してしまいました。

 人のいうことをかるがるしく信用して、自分の武器をすててしまうと、それまで自分をこわがっていたあいてにも、やすやすとまかさせてしまうということを、このお話しはおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → パラシュートの日
きょうの誕生花 → みせばや
きょうの誕生日 → 1973年 イチロー(野球)

きょうの新作昔話 → 気のいい山姥
きょうの日本昔話 → ものいうかめ
きょうの世界昔話 → トム・ティット・トット
きょうの日本民話 → 愛犬が知らせた山くずれ
きょうのイソップ童話 → 恋するライオンとお百姓
きょうの江戸小話 → 春の空気

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10月21日のイソップ童話 キツネと木こり

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10月21日のイソップ童話

キツネと木こり

キツネと木こり

 猟師に追われたキツネが、木こりの姿を見つけて、
「お願いです。わたしをどこかへかくして下さい」
と、たのみました。
 木こりは、
「わたしの小屋に入って、かくれていなさい」
と、キツネをかくまってくれました。
 まもなく、そこへ猟師たちがかけつけてきました。
「たずねるが、キツネを見かけなかったかね」
と、猟師たちは木こりにたずねました。
「いいえ、見ませんでしたよ」
と、木こりは答えましたが、手ではキツネのかくれている小屋をゆびさしたのです。
 猟師たちは木こりの合図には気づかず、木こりの言葉だけを聞いて向こうへいってしまいました。
 キツネは猟師たちが遠ざかるのを確認すると、小屋から出て、何もいわずに立ち去ろうとしました。
 すると木こりは、
「やい、れいぎ知らずのキツネ! わたしがおまえを助けてやったのに、ひと言もお礼をいわずにいく気か!」
と、キツネにいいました。
 するとキツネは、こう答えました。
「あなたの手つきが、あなたが口でいうこととあっていたら、わたしだってお礼をいうのですがね」

 このお話しは、口先ではえらそうなことをいいながら、ひきょうなことをする人にあてはまるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → あかりの日
きょうの誕生花 → むらさきしきぶ
きょうの誕生日 → 1959年 渡辺謙(俳優)

きょうの新作昔話 → 白い竜
きょうの日本昔話 → ムカデの医者むかえ
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 かりの名人
きょうの日本民話 → 三人のほら吹き
きょうのイソップ童話 → キツネと木こり
きょうの江戸小話 → 頭痛のもと

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10月20日のイソップ童話 ヒツジ小屋にオオカミを連れこむヒツジ飼いと、イヌ

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10月20日のイソップ童話

ヒツジ小屋にオオカミを連れこむヒツジ飼いと、イヌ

ヒツジ小屋にオオカミを連れこむヒツジ飼いと、イヌ

 ヒツジ飼いがヒツジを小屋に入れるときに、知らないで、一匹のオオカミをいっしょにとじこめようとしました。
 ヒツジ飼いのイヌが、それに気がついて、
「どうしたのです。あなたは自分のヒツジたちの命を大切にしているくせに、オオカミをヒツジといっしょに小屋に入れるのですか?」

 悪い人といっしょにいれば、ひどい目にあうにきまっていますし、下手をすれば、命までとられかねません。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → リサイクルの日
きょうの誕生花 → りんどう
きょうの誕生日 → 1964年 山口智子(俳優)

きょうの新作昔話 → サルの顔はなぜ赤い
きょうの日本昔話 → カモ汁
きょうの世界昔話 → 亡霊の恩返し
きょうの日本民話 → 死人を運ぶネコ
きょうのイソップ童話 → ヒツジ小屋にオオカミを連れこむヒツジ飼いと、イヌ
きょうの江戸小話 → たんじょうび

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10月19日のイソップ童話 イタチとヤスリ

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10月19日のイソップ童話

イタチとヤスリ

イタチとヤスリ

 イタチがかじ屋の仕事場にしのびこんで、そこにあったヤスリをなめはじめました。
 まもなく、ヤスリでこすられた舌から血が出てきました。
 ところがイタチは、ヤスリの鉄がとけ出てきたと思いこんで、そのままヤスリをなめつづけ、とうとう舌がぜんぶすり切れてなくなってしまいました。

 このお話しは、他人をいじめるつもりで、じつは自分を傷つけている人たちをいましめるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → バーゲンの日
きょうの誕生花 → にがうり(つるれいし)
きょうの誕生日 → 1955年 ラサール石井(タレント)

きょうの新作昔話 → 魂のある人形
きょうの日本昔話 → 長ーい文字
きょうの世界昔話 → わらった王女
きょうの日本民話 → ネズミをたいじするには
きょうのイソップ童話 → イタチとヤスリ
きょうの江戸小話 → 万の字

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10月18日のイソップ童話 ネズミとイタチ

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10月18日のイソップ童話

ネズミとイタチ

ネズミとイタチ

 ネズミとイタチが、戦争をしていました。
 ところがネズミは、いつも負けてばかりいます。
「こんなふうに、やられてばかりいるのは、指揮をする隊長がいないからだ」
 ネズミたちはそう考えたので、みんなあつまって、何匹かを隊長にえらびました。
 えらばれた隊長ネズミたちは大とくいになって、一目でただの兵隊と見分けがつくように、大きな角(つの)をつくって頭につけました。
 ふたたび戦闘がはじまり、ネズミの軍はまたしても負けそうになりました。
 兵隊ネズミたちはいちもくさんに自分の穴に逃げかえって、するするともぐり込みました。
 ところが、隊長ネズミたちは頭につけた角がじゃまをして、穴に入ることができません。
 じたばたしているうちに、イタチ軍につかまって、食べられてしまいました。

 このように、みえっぱりは不幸のもとです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → フラフープの日
きょうの誕生花 → わた
きょうの誕生日 → 1955年 郷ひろみ(歌手)

きょうの新作昔話 → へびきり峠
きょうの日本昔話 → 竹の子童子
きょうの世界昔話 → 金になったお姫さま
きょうの日本民話 → 巨大な魚のタマゴ
きょうのイソップ童話 → ネズミとイタチ
きょうの江戸小話 → よくみとどける

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10月17日のイソップ童話 王さまを欲しがるカエル

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10月17日のイソップ童話

王さまを欲しがるカエル

王さまを欲しがるカエル

 自分たちのところに王さまがいないのを悲しんでいたカエルが、ゼウスの神のところへおつかいを出して、王さまを下さいとたのみました。
 ゼウスはカエルたちがバカなのを見て、沼の中に木ぎれを落ちしました。
 カエルたちは、はじめ、その音におどろいて沼の底にもぐりました。
 けれど、いくらたっても、その木ぎれがうごかないものですから、浮きあがってきてそれをバカにして、その上にのってすわっていました。
 そんな王さまをもっては肩身がせまいと思ったので、カエルたちはもう一度、ゼウスのところにやってきて、王さまをとりかえて下さいとたのみました。
 はじめの王さまは、あんまりぐずだというのです。
 するとゼウスはカエルたちに腹をたてて、こんどはヒドラという大蛇をよこしたので、カエルはみんなのまれてしまいました。

 たとえぐずでも、悪くない王さまのほうが、たとえ優秀でもひどい王さまよりは、まだましです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → カラオケ文化の日
きょうの誕生花 → みずひき
きょうの誕生日 → 1961年 賀来千香子(俳優)

きょうの新作昔話 → 鳥追いの森
きょうの日本昔話 → 鳥のみじいさん
きょうの世界昔話 → 塩のように好き
きょうの日本民話 → 山へ入らない日
きょうのイソップ童話 → 王さまを欲しがるカエル
きょうの江戸小話 → あいさつ

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10月16日のイソップ童話 ゼウスとヘビ

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10月16日のイソップ童話

ゼウスとヘビ

ゼウスとヘビ

 ゼウスの神が結婚したとき、動物たちはそれぞれお祝いの品を持っていきました。
 ヘビも口にバラの花をくわえて、ニョロニョロとゼウスのところへいきました。
 それを見て、ゼウスはいいました。
「ほかの動物の贈りものは、よろこんでもらうが、おまえの、その口がくわえてきたものだけは、ぜったいにうけとらないよ」

 たちの悪い人からものをもらったり、せわになったりするのは危険だからやめたほうがよいと、このお話しはおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 世界食糧デー
きょうの誕生花 → にしきぎ
きょうの誕生日 → 1951年 阿川泰子(ジャズ歌手)

きょうの新作昔話 → 鬼岳(おにだけ)
きょうの日本昔話 → 腰折れスズメ
きょうの世界昔話 → とびっこ
きょうの日本民話 → あさことゆうこ
きょうのイソップ童話 → ゼウスとヘビ
きょうの江戸小話 → おいはぎの用心

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10月15日のイソップ童話 オオカミとおばあさん

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10月15日のイソップ童話

オオカミとおばあさん

オオカミとおばあさん

 おなかのすいたオオカミがエサをさがして、さまよっていました。
 あるところへさしかかると、子どもの泣く声と、おばあさんがその子をしかっている声が聞こえました。
「もう泣くのはおやめ。やめないと、おまえをオオカミにやってしまいますよ」
「しめしめ」
 オオカミは、おばあさんが本気でいっていると思ったので、そこに立ち止まって、長いこと待っていました。
 そのうち、日がくれてしまいました。
 するとまた、おばあさんの声がしましたが、こんどは子どもをあやしながら、こんな事をいっているのです。
「よしよし、いい子だ。オオカミがきたら、おばあちゃんとぼうやと、二人で殺してやろうね」
 これを聞いて、オオカミは、
「ここのうちの人は、口でいう事と、じっさいにする事とがべつべつらしいわい」
と、いいながら、また歩き始めました。

 このお話しは、いうこととすることがぜんぜんちがう人たちに聞かせるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → きのこの日
きょうの誕生花 → しゅうめいぎく
きょうの誕生日 → 1950年 清水國明(タレント)

きょうの新作昔話 → つかずの鐘
きょうの日本昔話 → ふるやのもり
きょうの世界昔話 → 魔法使いの弟子
きょうの日本民話 → 炭焼きじいと古ダヌキ
きょうのイソップ童話 → オオカミとおばあさん
きょうの江戸小話 → ゆいごん

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10月14日のイソップ童話 ヘビとイタチとネズミ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月14日のイソップ童話

ヘビとイタチとネズミ

ヘビとイタチとネズミ

♪音声配信

 ある家の中で、ヘビとイタチがケンカをしていました。
 いつもヘビにもイタチにもいじめられて、食べられているネズミたちは、そのケンカを見て、安心して穴から出てきました。
 ところがネズミたちを見たとたん、ヘビとイタチはケンカをやめて、そろってネズミに飛びかかりました。

 人間も同じ事です。
 力のある人たちのケンカに首をつっこむ人は、その両方からせめられるのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 鉄道の日
きょうの誕生花 → テランセラ
きょうの誕生日 → 1970年 永作博美(俳優)

きょうの新作昔話 → 玄蕃丞狐(げんばのじょうぎつね)
きょうの日本昔話 → ヒバリとお日様
きょうの世界昔話 → 世界一美しい物
きょうの日本民話 → 永平寺のマメ太鼓
きょうのイソップ童話 → ヘビとイタチとネズミ
きょうの江戸小話 → ちょうちん

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10月13日のイソップ童話 カニとキツネ

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10月13日のイソップ童話

カニとキツネ

カニとキツネ

♪音声配信

 一匹のカニが海から陸にあがってきて、一人きりでなにかエサはないかとさがしていました。
  おなかのすいたキツネが、そのカニを見つけました。
  キツネはエサがなくてこまっていたので、たちまちカニに飛びついてつかまえました。
  キツネに食べられてしまう前に、カニがいいました。
「こうなったのも自分のせいだ。海にすむカニなのに、陸で生活しようとしたんだから」

  なにも考えずに知らない世界に飛び込むと、このように不幸になるというお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → サツマイモの日
きょうの誕生花 → ネリネ
きょうの誕生日 → 1973年 松嶋菜々子(俳優)

きょうの新作昔話 → 千匹オオカミ
きょうの日本昔話 → はなしずきの殿さま
きょうの世界昔話 → ヘンゼルとグレーテル
きょうの日本民話 → 助けられた赤ウシ
きょうのイソップ童話 → カニとキツネ
きょうの江戸小話 → 東西南(北ない)

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10月12日のイソップ童話 大きい魚と小さい魚

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月12日のイソップ童話

大きい魚と小さい魚

大きい魚と小さい魚

♪音声配信

 ひろいひろい海の中には、さまざまな魚が住んでいます。
 人間より大きい魚もいれば、赤ちゃんの小指より小さい魚もいます。
 魚たちの中には、ただ体が大きいというだけで、やたらにいばる魚もいます。
「やい、どけ、どけ、小魚どもめ。おれさまが見えないのか。じゃまをすると承知しないぞ」
 気の毒に、小さい魚は大きい魚をこわがって、いつもビクビクしていました。
 さて、ある日のこと。
 一人の漁師が沖へ船をこぎ出しました。
 漁師は魚をとるアミを、海にばっと投げかけました。
「うわーっ、助けてくれ」
 アミにかかった大きな魚が、じたばたしながらさけびました。
 小さな魚もいっしょにつかまりましたが、こちらはアミの目のあいだからするりと逃げ出して、そのまま海の中に戻っていきました。
 けれども大きい魚はアミごと引き上げられてしまい、二度と海へはかえれませんでした。

 目立たないけどつつましい人は災難を逃れ、目立つ有名な人は、災難にあいやすいものです。
 世の中は、大きいよりも小さい方が得をすることがあるのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → たまごデー
きょうの誕生花 → とうがらし
きょうの誕生日 → 1960年 真田広之(俳優)

きょうの新作昔話 → 大工と三毛猫
きょうの日本昔話 → タニシ長者
きょうの世界昔話 → ディエロのるすばん
きょうの日本民話 → キジも鳴かずば、うたれまいに
きょうのイソップ童話 → 大きい魚と小さい魚
きょうの江戸小話 → したからのぞいていた

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10月11日のイソップ童話 タカとトンビとハト

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月11日のイソップ童話

タカとトンビとハト

タカとトンビとハト

♪音声配信

 ハトたちは、しょっちゅうトンビにおそわれるので、トンビよりも強いタカに、じぶんたちを守ってくれるようにお願いしました。
「ああいいよ。トンビには指一本ふれされないから、安心するがいい」
 タカはこころよく、引き受けてくれました。
 よろこんだハトたちは、タカをハト小屋にむかえいれましたが、この時はじめて、タカがトンビよりもこわい事を知ったのです。
 タカのするどいツメとくちばしで、ハトは大勢の仲間を殺されました。
 その日一日のハトの被害は、トンビから受ける被害の一年分以上でした。

 病気よりも恐ろしいのは、下手な医者の治療であることを、このお話しはたとえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ウインクの日
きょうの誕生花 → ひめりんご
きょうの誕生日 → 1973年 金城武(俳優)

きょうの新作昔話 → 月から降った餅
きょうの日本昔話 → キンモクセイの妖怪
きょうの世界昔話 → カンチールのぼうけん
きょうの日本民話 → 竜から落ちた神さま
きょうのイソップ童話 → タカとトンビとハト
きょうの江戸小話 → のんべえ親子

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10月10日のイソップ童話 鳥刺しとヒバリ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月10日のイソップ童話

鳥刺しとヒバリ

鳥刺しとヒバリ

♪音声配信

 鳥刺しが、鳥をつかまえるためのワナをしかけていました。
 一羽のヒバリが、それを遠くから見て、
「あなたは、なにをしているのですか?」
「鳥の住む家を、つくっているのだよ」
 鳥刺しは答えて、それから、はなれたところに身をひそめました。
 ヒバリは鳥刺しの言葉を本気にして、ワナに近づいたので、アミにかかってしまいました。
 鳥刺しがかけよってくると、ヒバリはいいました。
「いまいましい人間め。おまえがつくる家がこう言うものなら、すむ人はめったにみつかるまいよ」

 このお話しは、いやな人がすむ家や町は、やがて人々に見捨てられると言うことをおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 銭湯の日
きょうの誕生花 → まつたけ
きょうの誕生日 → 1975年 森久美子(タレント)

きょうの新作昔話 → 牛に引かれて、善光寺参り
きょうの日本昔話 → 切れない紙
きょうの世界昔話 → クマとおばあさんとシャオホン
きょうの日本民話 → バケモノをたいじしたネコ
きょうのイソップ童話 → 鳥刺しとヒバリ
きょうの江戸小話 → よっぱらいのおとしもの

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10月9日のイソップ童話 難船した男

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月9日のイソップ童話

難船した男

難船した男

♪音声配信

 アテネのお金持ちが、ほかの船客といっしょに航海をしていました。
 ところが、はげしい嵐がおこって、船がひっくり返ってしまいました。
 のっていた人たちはいっしょうけんめい泳いで、なんとか助かろうとしていました。
 ところが、お金持ちの男は、
アテネの女神さま、もしわたしの命が助かったら、りっぱなおそなえものを差し上げます。いくらでもおそなえしますので、助けて下さい」
と、さけぶだけでした。
 そばで、せっせと泳いでいた人がいいました。
「あなた、アテネの女神に助けを求めるのはいいけれど、自分の腕にも助けてもらったらどうですか?」

 不幸な目にあったときは、なによりもまず、自分の力で切りぬけようと努力しなければなりません。
 神さまの助けを求めるのは、その後です。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 塾の日
きょうの誕生花 → ほととぎす
きょうの誕生日 → 1945年 水前寺清子(歌手)

きょうの新作昔話 → ゆかいなおなら
きょうの日本昔話 → 六つの「子」の字
きょうの世界昔話 → クジャクの舞
きょうの日本民話 → 殿さまとタイの塩焼き
きょうのイソップ童話 → 難船した男
きょうの江戸小話 → ものわすれのめいじんたち

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10月8日のイソップ童話 バッタをとるこどもとサソリ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月8日のイソップ童話

バッタをとるこどもとサソリ

バッタをとるこどもとサソリ

♪音声配信

 一人の子どもが、城の近くでバッタをとっていました。
 たくさんつかまえたところで、一匹のサソリを見つけました。
 子どもはこれもバッタだと思ったので、手のひらを丸くして、サソリの上からかぶせてとろうとしました。
 するとサソリは、毒針のあるしっぽをぐいと持ち上げて、子どもにいいました。
「やれるならやってみろ。いっぺんで、いままでにとったバッタもなにもかも、全部がふいになっちまうからな」

 このお話しは、よい人と悪い人とを、同じように扱ってはいけないとおしえています。
 よい人なら怒らないような事でも、それを悪い人にすると、ひどくおこり出す事があるのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 木の日
きょうの誕生花 → のぼたん
きょうの誕生日 → 1978年 中山エミリ(タレント)

きょうの新作昔話 → ウサギの誕生
きょうの日本昔話 → たすけとお化け
きょうの世界昔話 → 死神のお使いたち
きょうの日本民話 → 山女
きょうのイソップ童話 → バッタをとるこどもとサソリ
きょうの江戸小話 → さけなめおや子

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10月7日のイソップ童話 水遊びをするこども

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月7日のイソップ童話

水遊びをするこども

水遊びをするこども

♪音声配信

 ある日、川で水遊びをしていた子どもが、深いところにはまって、おぼれそうになりました。
 うまいぐあいに、旅人の姿が見えたので、子どもは、
「助けてくれ!」
と、さけびました。
 ところが旅人は、
「川はあぶないからね。遊ぶのいいが、気をつけなくてはだめだよ」
と、やさしく注意するばかりです。
 子どもは、おこっていいました。
「とにかく、いますぐぼくを引き上げて下さい。助けた後でしかればいいじゃないですか!」

 これは、時と場合を考えずに、相手をおこらせるようなことを、いったりしたりしてしまう人に聞かせるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ミステリー記念日
きょうの誕生花 → キウイ
きょうの誕生日 → 1941年 坂田利夫(漫才師)

きょうの新作昔話 → 朝寝坊山の引っ越し
きょうの日本昔話 → ふしぎなたいこ
きょうの世界昔話 → 十二月の贈り物
きょうの日本民話 → お菊ののろい
きょうのイソップ童話 → 水遊びをするこども
きょうの江戸小話 → うまいものとまずいもの

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10月6日のイソップ童話 セミとキツネ

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月6日のイソップ童話

セミとキツネ

セミとキツネ

 セミが、高い木の上でないていました。
 キツネがそのセミを食べたいと思って、ある作戦を思いつきました。
「セミくん、きみはいい声をしていますね。いや、本当にいい声だ。そんなにいい声で歌う方と、ぜひともお友だちになりたいので、どうかおりてきてくれませんか」
 キツネのわるだくみに気づいたセミは、木の葉を一枚むしって、キツネの前に落としました。
 キツネはそれをセミだと思い、飛びついて食べてしまいました。
 それを見たセミは、
「やっぱりね。おあいにくさま。わたしがおりていくと思ったら、大まちがいですよ」
 だまされたキツネはいいました。
「この前はこの作戦が成功したのに。どうして、わたしがきみを食べようとしている事がわかったんだ」
 セミはそばにあるキツネのフンをさしていいました。
「だって、きみのフンの中に、セミの羽がまじっているじゃないか」

 身近な人の失敗は、わたしたちをりこうにしてくれます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 国際協力の日
きょうの誕生花 → きんもくせい
きょうの誕生日 → 1961年 松田美由紀(俳優)

きょうの新作昔話 → 夕立ちをふらせたおじいさん
きょうの日本昔話 → 京のカエル大阪のカエル
きょうの世界昔話 → ナイチンゲール
きょうの日本民話 → ほらふき甚兵衛
きょうのイソップ童話 → セミとキツネ
きょうの江戸小話 → 十二味のとうがらし

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10月5日のイソップ童話 木こりと松の木

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 10月のイソップ童話

10月5日のイソップ童話

木こりと松の木

木こりと松の木

 木こりが松の木を割って、まきをつくっていました。
 松の材木でこしらえた台にのせて割るのですが、こうすると割りやすいので、どんどんまきができるのでした。
 そこで、松の木はいいました。
「わたしは、わたしを割るオノよりも、わたしからつくられた、あの台の方がにくらしい」

 知らない人からひどいことをされる方が、身内からひどいことをされるよりも、ずっとましだと、このお話しはおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → レモンの日
きょうの誕生花 → くこ
きょうの誕生日 → 1960年 黒木瞳(俳優)

きょうの新作昔話 → 牛になるまんじゅう
きょうの日本昔話 → 舟の渡し賃
きょうの世界昔話 → オンドリとひきうす
きょうの日本民話 → 人にだまされたタヌキ
きょうのイソップ童話 → 木こりと松の木
きょうの江戸小話 → すり足

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10月4日のイソップ童話 神さまをくらべっこするふたりの男

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10月4日のイソップ童話

神さまをくらべっこするふたりの男

神さまをくらべっこするふたりの男

 二人の男が、
「おれはテセウスの方が、えらい神さまだと思う」
「いや、ヘラクレスのほうがえらい」
と、いいあらそっていました。
 このケンカを見て二人の神さまも興奮(こうふん)し、テセウスはヘラクレスびいきの男の土地に、ヘラクレスはテセウスびいきの男の土地に災いをもたらしました。

 このお話しは、後輩や部下がケンカをすると、それぞれの先輩や上司もおこって、相手側をいじめるようになるということをおしえています。
 それにしても、神さまも大人げないですね。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → イワシの日
きょうの誕生花 → えのころぐさ
きょうの誕生日 → 1936年 北島三郎(歌手)

きょうの新作昔話 → 白蛇の精
きょうの日本昔話 → 山の背比べ
きょうの世界昔話 → コアラのしっぽがみじかいわけ
きょうの日本民話 → ハチとアリ
きょうのイソップ童話 → 神さまをくらべっこするふたりの男
きょうの江戸小話 → 金では買えない

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10月3日のイソップ童話 どろぼうとニワトリ

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10月3日のイソップ童話

どろぼうとニワトリ

どろぼうとニワトリ

 どろぼうが、ある家にしのびこみました。
 一羽のニワトリのほかは、なんにも見つかりません。
 しかたがないので、どろぼうはニワトリだけをぬすんで引き上げました。
 ニワトリは、しめ殺されそうになったので、
「お願いです。ぼくを殺さないで下さい。だってぼくは、人間たちが仕事におくれないように、くらいうちから時をつくって、目をさまさせてあげる役に立つ鳥なのですもの」
「だから、よけいにおまえを殺さなくてはならないんだ。おまえが人の目をさまさせるのが、おれたちの仕事のじゃまになるんだからな」

 よい人の役に立つことが、悪い人をこまらせるということを、このお話しはしめしています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 登山の日
きょうの誕生花 → おとこえし
きょうの誕生日 → 1950年 宮川大助(漫才師)

きょうの新作昔話 → 梅津(うめづ)の長者
きょうの日本昔話 → 正体のばれたキツネ
きょうの世界昔話 → ブレーメンの音楽隊
きょうの日本民話 → ハチとクモとアリ
きょうのイソップ童話 → どろぼうとニワトリ
きょうの江戸小話 → しゃれこうべをつった男

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10月2日のイソップ童話 旅人とヘルメス

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10月2日のイソップ童話

旅人とヘルメス

旅人とヘルメス

 長い旅に出ることになった男が、ヘルメスの神にまもってもらおうと思って、願をかけました。
 とちゅうで何かよいものをひろったら、半分はヘルメスの神にささげるから、ぶじに旅をさせてくれといったものです。
 さて、この人が歩いていくと、大きな袋が落ちていました。
 袋の中にはアーモンドとナツメヤシの実が入っていたのですが、この人はてっきり、お金が入っていると思って、さっそくひろいました。
 袋を振ってみて首をかしげ、あけてみるとアーモンドとナツメヤシの実だったので、ぜんぶ食べてしまいました。
 それから、アーモンドのからとナツメヤシの実のタネをあつめて、ヘルメスの祭壇(さいだん)にそなえながら、こう言いました。
「ヘルメスさま、ごらんのとおり、お約束ははたしました。ひろったものの外側と中身とを、あなたとわたしでわけましたから」

 これは、神さまさえもごまかして、自分だけ得をしようとする、欲ばりな人間のお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 望遠鏡の日
きょうの誕生花 → コリウス
きょうの誕生日 → 1978年 浜崎あゆみ(歌手)

きょうの新作昔話 → 成相観音(なりあいかんのん)
きょうの日本昔話 → 棺の中のかま
きょうの世界昔話 → 妖精の油ツボ
きょうの日本民話 → 幽霊の手紙
きょうのイソップ童話 → 旅人とヘルメス
きょうの江戸小話 → カツオぶしの絵

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10月1日のイソップ童話 カラスとキツネ

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10月1日のイソップ童話

カラスとキツネ

カラスとキツネ

 おなかのすいたカラスが、イチジクの木にとまりました。
 実を食べようとしましたが、よく見るとまだ青いので、カラスはイチジクが熟すまで待つことにしました。
 じっと待っているカラスを見たキツネが、
「きみは、どうしてそこにいつまでもとまっているの?」
と、聞きました。
 カラスがわけを話すと、
「だめだめ。待てばいいことがあると思って。待つことは夢をあたえるけど、エサはあたえてくれないよ。ちょっと別のところへいけば、熟した実の木があるのに」

 このお話しは、行動力のない、じゃまくさがりやの人をたとえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → コーヒーの日
きょうの誕生花 → もみじあおい
きょうの誕生日 → 1943年 うつみ宮土理(タレント)

きょうの新作昔話 → 松の木の伊勢まいり
きょうの日本昔話 → かぐやひめ
きょうの世界昔話 → クルミの中のマリア
きょうの日本民話 → 火太郎と長太郎
きょうのイソップ童話 → カラスとキツネ
きょうの江戸小話 → 柿どろぼう

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