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2008年9月

9月30日のイソップ童話 波をかぞえる人

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 9月のイソップ童話

9月30日のイソップ童話

波をかぞえる人

波をかぞえる人

 イソップが、こういう話しをしました。
 ある人が波のうちよせる海岸に腰をおろして、波をかぞえていましたが、かぞえまちがえて、腹をたてていると、キツネがそばに立ちどまっていいました。
「なんだって、そんな事で腹をたてているのですか。そんなことは気にとめないで、はじめからかぞえなおせばいいじゃありませんか」

 よく考えればたいした事ではないことに、すぐ腹を立てる人に聞かせるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → クレーンの日
きょうの誕生花 → はげいとう
きょうの誕生日 → 1966年 東山紀之(俳優, 歌手)

きょうの新作昔話 → 信濃の浦島太郎
きょうの日本昔話 → あぶらあげ
きょうの世界昔話 → ふしぎな胡弓
きょうの日本民話 → 乙姫さまのくれたネコ
きょうのイソップ童話 → 波をかぞえる人
きょうの江戸小話 → ぱたぱたとふうふう

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9月29日のイソップ童話 ネズミをこわがるライオンとキツネ

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9月29日のイソップ童話

ネズミをこわがるライオンとキツネ

ネズミをこわがるライオンとキツネ

 ライオンがねむっていました。
 そのからだの上を、一匹のネズミが走り抜けていきました。
 ライオンは目をさまして、
「けしからぬ事をしたやつはだれか?」
と、あたりを見回しました。
 それを見ていたキツネが、
「なんです。ライオンのくせに、ネズミをこわがるなんて。ああ、みっともない」
と、たしなめると、ライオンは、
「いや、ネズミがこわかったのではない。ねむっているライオンの上を走り抜けるような、大胆なやつがいるのにおどろいたのだよ」

 このお話しは、かしこい人は、どんなに小さいこともおろそかにしないということをしめしています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 招き猫の日
きょうの誕生花 → チトニア(メキシコひまわり)
きょうの誕生日 → 1980年 榎本加奈子(俳優)

きょうの新作昔話 → 孝行滝(こうこうだき)
きょうの日本昔話 → ネズミのすもう
きょうの世界昔話 → 百匹のヒツジ
きょうの日本民話 → キジムナーのしかえし
きょうのイソップ童話 → ネズミをこわがるライオンとキツネ
きょうの江戸小話 → 鉄砲とさいふ

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9月28日のイソップ童話 カナリアとコウモリ

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9月28日のイソップ童話

カナリアとコウモリ

カナリアとコウモリ

 夜中に、窓につるしたカゴの中のカナリアがさえずっていました。
 コウモリが遠くから、その声を聞きつけて寄ってきて、
「きみはどうして昼間はだまっていて、夜になるとさえずるの」
と、たずねました。
 するとカナリアは、
「それにはわけがあるんだ。ぼくは昼間さえずっているときに、人間につかまえられたんだ。それいらい用心して、夜だけさえずることにしたのだよ」
 コウモリは、これを聞いていいました。
「ふーん。でも、今になって用心したっておそいよ。つかまる前に用心すればよかったんだ」

 このお話しは、事がおこってから行動してもおそいと言うことをおしえています。
 あなたがこのお話しを見ている(聞いている)、パソコンや携帯電話のデーターのバックアップはだいじょうぶですか?

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → パソコン記念日
きょうの誕生花 → しおん
きょうの誕生日 → 1982年 吹石一恵(俳優)

きょうの新作昔話 → 娘の寿命
きょうの日本昔話 → サル地蔵
きょうの世界昔話 → コウモリのはねをつけた小オニ
きょうの日本民話 → アジ船と口さけばば
きょうのイソップ童話 → カナリアとコウモリ
きょうの江戸小話 → 名医

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9月27日のイソップ童話 ハトとカラス

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9月27日のイソップ童話

ハトとカラス

ハトとカラス

 ハト小屋にかわれているハトが、
「わたしは、よく子どもをうむでしょう。ごらんのとおり、こんなにおおぜいのカワイイ子がいますよ」
と、じまんしました。
 それを聞いたカラスが、バカにしていいました。
「まあ、あなた、そんなにとくいがるのはやめなさいよ。だって、あなたが子どもをうめばうむほど、かわいそうな飼い殺しのハトがふえるだけですもの」

 むかしは、人間にも奴隷(どれい)がいて、家畜(かちく)のようにあつかわれていました。
 その人間の奴隷のばあいも同じ事です。
 たくさんの子どもを奴隷にさせられている親の奴隷は、人間の中で一番不幸なのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 女性ドライバーの日
きょうの誕生花 → コスモス
きょうの誕生日 → 1970年 羽生善治(将棋棋士)

きょうの新作昔話 → 招き猫になったネコ
きょうの日本昔話 → 大仏の目玉
きょうの世界昔話 → 花のおじいさん
きょうの日本民話 → 生きている竜
きょうのイソップ童話 → ハトとカラス
きょうの江戸小話 → 最後のうそ

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9月26日のイソップ童話 ヘラクレスとアテネ

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9月26日のイソップ童話

ヘラクレスとアテネ

ヘラクレスとアテネ

 怪物退治で有名な英雄のヘラクレスが、あるとき、せまい道を歩いていました。
 見ると、地面にリンゴみたいなものが落ちています。
 ヘラクレスは、それを踏みつけました。
 すると、リンゴみたいなものは、二倍の大きさにふくれあがりました。
「あれれ、へんてこだな」
と、ヘラクレスはさっきよりも強く、ぐいっと踏みつけて、そのうえ、持っていたこん棒でたたきました。
 ところがリンゴみたいだったものは、かえってどんどんふくれあがって、道をふさぐほど大きくなってしまいました。
 ヘラクレスはビックリして、こん棒を放り出して、そこにつっ立ってしまいました。
 このとき、アテネの女神がヘラクレスの前にあらわれて、
「おやめなさい、ヘラクレスさん。これは、ケンカのおばけなのですよ。かまわずにほうっておけば、もとのまんまの大きさでいるのですが、つついたり、踏んだりすると、このとおり、どんどんふくれあがってしまうのです」

 あらそいやケンカは、はじめはたいしたことでなくても、しまいには、たいへん大きくておそろしいものになるものだと、このお話しはおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ワープロの日
きょうの誕生花 → きくいも
きょうの誕生日 → 1957年 天童よしみ(歌手)

きょうの新作昔話 → クッカルとカラス
きょうの日本昔話 → キセルおさめ
きょうの世界昔話 → ちいさなヘーベルマン
きょうの日本民話 → 一休さんの、サルの恩返し
きょうのイソップ童話 → ヘラクレスとアテネ
きょうの江戸小話 → 無筆のねがい書

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9月25日のイソップ童話 鈴をつけたイヌ

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9月25日のイソップ童話

鈴をつけたイヌ

鈴をつけたイヌ

 あるイヌが、いきなり人にかみつくくせがあったので、飼い主は人々が注意するように、そのイヌの首に鈴(すず)をつけました。
 ところがそのイヌは、鈴をつけてとくいになり、鈴を鳴らしながら広場を飛び回りました。
 それを見て、一匹の年とったイヌがいいました。
「なんでそんなにとくいになっているのだ。鈴をつけているのは、あんたがえらいからじゃあなくて、あんたが悪いやつだってことを、みんなに知らせるためなのに」

 乱暴な人が着飾っても、心のきたなさを、ひけらかすようなものです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 10円カレーの日
きょうの誕生花 → たで
きょうの誕生日 → 1981年 MEGUMI(タレント)

きょうの新作昔話 → 蟹ヶ淵(かにがふち)
きょうの日本昔話 → 人のよめになったネコ
きょうの世界昔話 → 翼をもらった月
きょうの日本民話 → クジラ長者
きょうのイソップ童話 → 鈴をつけたイヌ
きょうの江戸小話 → 方角

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9月24日のイソップ童話 2羽のオンドリとワシ

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9月24日のイソップ童話

2羽のオンドリとワシ

2羽のオンドリとワシ

 2羽のオンドリが、メンドリのことでケンカしていました。
 そのうち、一方が相手を追い出しました。
 負けたオンドリは木のしげみに逃げこんで、小さくなっていました。
 勝った方は大とくいで、バサバサと羽を広げて近くの塀の上に飛び上がり、大きな声で時をつげました。
 そのとたん、1羽のワシがおそいかかり、大とくいのオンドリをさらっていきました。
 負けてかくれていた方のオンドリは、その後で、思うぞんぶんメンドリとなかよくあそぶことができました。

 実力があっても、目立ちすぎると痛い目にあいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 清掃の日
きょうの誕生花 → はぎ
きょうの誕生日 → 1946年 田淵幸一 (野球)

きょうの新作昔話 → 鬼七兵衛(おにしちべえ)の大力(たいりき)
きょうの日本昔話 → ウリぬすびと
きょうの世界昔話 → にじのお城
きょうの日本民話 → 七色の灯光
きょうのイソップ童話 → 2羽のオンドリとワシ
きょうの江戸小話 → おけちみゃくのしるし

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9月23日のイソップ童話 旅人とたきぎの束

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9月23日のイソップ童話

旅人とたきぎの束

旅人とたきぎの束

 海岸を歩いていた旅人たちが、高いがけの上に出ました。
 広い海の遠くの方に、たきぎの束が浮かんでいるのを、旅人たちはてっきり船だと思いました。
「大きな船だ。軍艦らしいぞ。この岸につけるつもりだな」
 待っていると、たきぎの束は風に押されて、だんだん近づいてきました。
「あれは軍艦ほど大きくない。きっと貨物船だ」
 ところが岸についたのは、たきぎの束でした。
 それを見て、旅人はお互いの顔を見合わせていいました。
「ぼくたちは、なんてバカなんだろう。こんなつまらないものが岸につくのをまっていたなんて」

 このお話しは、知らないうちはみんなからおそれられていても、じっさいに力だめしをされると、たちまちつまらない人だとわかってしまうような人のことをたとえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → テニスの日
きょうの誕生花 → ひよどりばな
きょうの誕生日 → 1969年 鈴木杏樹(俳優)

きょうの新作昔話 → 男神山(おがみやま)と女神山(めがみやま)
きょうの日本昔話 → ネコの茶碗
きょうの世界昔話 → ものしり博士
きょうの日本民話 → 山おくのふしぎな家
きょうのイソップ童話 → 旅人とたきぎの束
きょうの江戸小話 → 大黒さまのちえ

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9月22日のイソップ童話 乳しぼりの女

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9月22日のイソップ童話

乳しぼりの女

乳しぼりの女

 ある農家の娘が、楽しいことを空想しながら、牛からしぼったばかりのミルクの入った桶(おけ)を、頭に乗せて運んでいました。
「このミルクを売ったお金で、少なくとも300個の卵が買えるわ。
そして、どんなに悪くても、卵からは200羽のヒナが生まれるわ。
そして、そのうちの50羽は、親鳥に成長するわ。
そう、ちょうどその頃はクリスマス前で、トリ肉が一番高く売れる時期だわ。
高く売れると、そのお金で新しいドレスが買えるわね。
真っ赤なドレス、とってもすてきな真っ赤なドレスよ。
当然、クツもおそろいでね。
そしてそのドレスを着て、クリスマスパーティーに出かけるのよ。
すてきなドレスを着た美人のあたしが登場すれば、若い殿方はみんな、あたしにプロポーズしてくるわ。
でも、すぐに受けてはダメ。
こういうのは、じらすのがコツよ。
あたしは、つれなく頭をツンともたげて、ていねいに、みんなの申し出を断るのよ。
でも、みんなはあきらめず、あたしのまわりからはなれない。
そこであたしは、・・・あっ!」
 娘が夢中になって頭をゆらしたとたん、ミルクの入った桶は地面に落ちてしまいました。
 そして、彼女のそうだいな計画は、終わってしまいました。

 これを日本語で、「捕らぬ狸の皮算用」と、いいます。

※「取らぬ狸の皮算用」
 → (まだ捕えないうちから、狸の皮の売買を考えることから) 不確実な事柄に期待をかけて、それをもとにした計画をあれこれ考えること。

  広辞苑 第五版より

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 国際ビーチクリーンアップデー
きょうの誕生花 → せんにちこう
きょうの誕生日 → 1983年 今井絵理子(歌手)

きょうの新作昔話 → 水の中に見える妻
きょうの日本昔話 → ノミの宿
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 怪魚のお腹に閉じ込められた話2
きょうの日本民話 → ガンの悲しみ
きょうのイソップ童話 → 乳しぼりの女
きょうの江戸小話 → なぎなたっ屁

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9月21日のイソップ童話 メンデレス川の岸のキツネたち

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9月21日のイソップ童話

メンデレス川の岸のキツネたち

メンデレス川の岸のキツネたち

 ある日のこと、キツネたちが水を飲もうとして、トルコのメンデレス川の岸にあつまってきました。
 けれども川は、ごうごうと音を立てて、はげしいいきおいで流れているので、キツネたちは、
「おまえが先に入れよ」
「いや、おまえだ」
と、おたがいにいいあうだけで、みんな入ろうとはしませんでした。
 そのとき、一匹のキツネが、
「みんな、いくじなしだなあ」
と、大きな声で、なかまをののしりました。
「おれはおまえたちみたいにおくびょうではないぞ。見ていろ」
と、そのまま川に飛び込みました。
 たちまちキツネは流れにさらわれて、川のまん中までひきこまれました。
 岸にのこったなかまのキツネは、
「おーい、おれたちをおいてきぼりにしないでくれよ。もどってこいよ。どのへんなら安全に水が飲めるかおしえてくれよ」
と、さけびました。
 しかし、いばりやのキツネは、流れにさらわれながらこう答えました。
「おれは川口のミレトスの町にことづてをたのまれているんでね。あそこまでいってくるよ。かえってきたら、みんなに水飲みの場所をおしえてやるから」

 このお話しは、からいばりをして、わざわざ危険な事をする人をたとえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ファッションショーの日
きょうの誕生花 → くず
きょうの誕生日 → 1950年 松田優作(俳優)

きょうの新作昔話 → 犬が寒がらない理由
きょうの日本昔話 → おんぶおばけ
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 怪魚のお腹に閉じこめられた話
きょうの日本民話 → 鯛女房
きょうのイソップ童話 → メンデレス川の岸のキツネたち
きょうの江戸小話 → ごゆっくり

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9月20日のイソップ童話 オオカミとイヌ

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9月20日のイソップ童話

オオカミとイヌ

オオカミとイヌ

 たいそう大きなイヌが、首輪でつながれているのを見たオオカミが、
「きみをそんなふうにつないで、食べ物をくれるのはだれだい?」
「猟師ですよ」
「おお、神さま」
と、オオカミはさけびました。
「どうかオオカミが、そんな目にあいませんように。重い首輪よりは、ひもじさのほうがましだ」

 このお話しは、不幸せなくらしの中では、たとえごちそうをもらっても楽しくないということをおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 空の日
きょうの誕生花 → ひがんばな
きょうの誕生日 → 1977年 安室奈美恵(歌手)

きょうの新作昔話 → 竹から生まれた女の子
きょうの日本昔話 → かなシイ木と、うれシイ木
きょうの世界昔話 → チワンの錦
きょうの日本民話 → アワの長者
きょうのイソップ童話 → オオカミとイヌ
きょうの江戸小話 → 罪ほろぼし

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9月19日のイソップ童話 ランプ

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9月19日のイソップ童話

ランプ

ランプ

 油をじゅうぶんにすったランプが、よく燃えてあかるく光るので、
「わたしは、太陽よりもあかるいわ」
と、じまんしていました。
 ところが、さっと風が吹いてくると、たちまち消えてしまいました。
 そばにいた人が、もう一度火をつけてやりながらいいました。
「さあさあ、またてらしなさい、ランプさん。ただし、だまっててらしなさいよ。太陽や月の光は、決して消えることはないのだから」

 人よりすぐれていても、ごうまんになってはいけません。
 上には上がいるのだから。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 苗字の日
きょうの誕生花 → つりふねそう
きょうの誕生日 → 1943年 小野寺昭(俳優)

きょうの新作昔話 → たきつぼの女神
きょうの日本昔話 → 仏さまに失礼
きょうの世界昔話 → カエルのおきさき
きょうの日本民話 → ひるごはんのただ食い
きょうのイソップ童話 → ランプ
きょうの江戸小話 → ウマのクソが三つ

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9月18日のイソップ童話 北風と太陽

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9月18日のイソップ童話

北風と太陽の北風北風と太陽の太陽

北風と太陽

 北風と太陽が、どちらが強いかでいいあらそっていました。
 議論ばかりしていてもきまらないので、それでは力だめしをして、旅人の着物をぬがせたほうが勝ちときめよう、ということになりました。
 北風が、はじめにやりました。
 北風は思いきり強く、
「ビューッ!」
と、吹きつけました。
 旅人はふるえあがって、着物をしっかり押さえました。
 そこで北風は、いちだんと力を入れて、
「ビュビューッ!」
と、吹きつけました。
 すると旅人は、
「うーっ、さむい。これはたまらん。もう1まい着よう」
と、いままで着ていた着物の上に、もう1まいかさねて着てしまいました。
 北風はがっかりして、
「きみにまかせるよ」
と、太陽にいいました。
 太陽はまずはじめに、ポカポカとあたたかくてらしました。
 そして、旅人がさっき1まいよけいに着た上着をぬぐのを見ると、こんどはもっと暑い、強い日ざしをおくりました。
 ジリジリと照りつける暑さに、旅人はたまらなくなって、着物をぜんぶぬぎすてると、近くの川へ水あびにいきました。

 人に何かをしてもらうには、北風のように、無理やりではうまくいきません。
 太陽のように、相手の気持ちになって考えれば、無理をしなくても人はちゃんと動いてくれます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → かいわれ大根の日
きょうの誕生花 → ほうせんか
きょうの誕生日 → 1961年 中井貴一(俳優)

きょうの新作昔話 → 桶屋の夢
きょうの日本昔話 → 黒覆面と寺男
きょうの世界昔話 → 寿命
きょうの日本民話 → ウシの恩返し
きょうのイソップ童話 → 北風と太陽
きょうの江戸小話 → 拾い屋

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9月17日のイソップ童話 ライオンとウサギ

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9月17日のイソップ童話

ライオンとウサギ

ライオンとウサギ

 ライオンがねむっているウサギを見つけて、食い殺そうとしました。
 ところが、ちょうどその時、一匹のシカがとおりかかりました。
 そこでライオンは、ウサギはそのままにして、シカを追いかけていきました。
 その音で目をさましたウサギは、いちもくさんに逃げてしまいました。
 ライオンは、ずっと遠くまでシカを追いかけましたが、つかまえることができないので、あきらめてウサギのところに戻ってくると、ウサギもいなくなっていました
「おれがバカだった」
 ライオンは、ガッカリしていいました。
「もっといいえものをあてにして、ちゃんとつかまえられたえものをはなしてしまったのだから」

 同じように人間も、少しもうけただけでまんぞくせずに、もっと大きな利益をえようと思っているうちに、せっかくもうけたものまでなくしてしまうことがあります。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → モノレール開業記念日
きょうの誕生花 → ふうせんかずら
きょうの誕生日 → 1978年 なかやまきんに君(芸人)

きょうの新作昔話 → 聞きちがい
きょうの日本昔話 → 三年寝たろう
きょうの世界昔話 → よわむしのドロボウ
きょうの日本民話 → カッパのばあさん
きょうのイソップ童話 → ライオンとウサギ
きょうの江戸小話 → 法話

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9月16日のイソップ童話 ヘルメスと彫刻家

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9月16日のイソップ童話

ヘルメスと彫刻家

ヘルメスと彫刻家

 商売の神ヘルメスは、あるとき、自分が人間たちのあいだで、どのくらい尊敬(そんけい)されているかを知るために、人間の姿になって、ひとりの彫刻家のアトリエヘやってきました。
 見ると、神がみの中で一番えらいゼウスの像があります。
「これは、いくらで売るのかね?」
と、ヘルメスはたずねました。
「1ドラクマです」
 ヘルメスは、にやりと笑って、
「じゃあ、そっちにあるヘラ(→ゼウスのおくさん)の像はいくらだ?」
「こっちのほうが高いですよ」
 ヘルメスは、自分をかたどった像もあるのに気がつきました。
 なにしろ自分は商売の神さまだし、ゼウスの神のおつかい役もつとめるくらいだから、きっと、とくべつに人間からあがめられているだろうと思って、
「このヘルメスは、いくらだ?」
と、たずねました。
 すると彫刻家は、
「そうですねえ。ゼウスとヘラと、二つともかってくれたら、これはおまけとして、ただであげますよ」

 このお話しは、だれからも尊敬されていないのに、自分だけがえらいような顔をしている、うぬぼれ屋に聞かせるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → マッチの日
きょうの誕生花 → おりづるらん
きょうの誕生日 → 1957年 東国原 英夫(宮崎県知事)

きょうの新作昔話 → おキツネのお産
きょうの日本昔話 → 海の水はなぜしょっぱい?
きょうの世界昔話 → コマとマリ
きょうの日本民話 → 夜泣きのあかり
きょうのイソップ童話 → ヘルメスと彫刻家
きょうの江戸小話 → 江戸見物

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9月15日のイソップ童話 マムシとヤスリ

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9月15日のイソップ童話

マムシとヤスリ

マムシとヤスリ

 マムシがかじ屋の仕事場に入り込んで、そこにあった道具たちに、
「なにか、ほどこしものを下さい」
と、たのんでまわりました。
 道具たちは、それぞれマムシになにかをめぐんでやりました。
 さいごにマムシは、ヤスリのところへいって、
「あなたも、わたしになにかください」
と、いいました。
 するとヤスリは、
「あんたはおめでたいやつだねえ。おれから何かもらえると思っているの。おれは人に何かをやるんじゃなくて、人から何かをけずりとるのが仕事なんだぜ」

 このお話しは、けちんぼうな人から何かをもらおうと思っても、簡単にはできないことをおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → スカウトの日
きょうの誕生花 → すすき
きょうの誕生日 → 1953年 竹下景子(俳優)

きょうの新作昔話 → 知らぬが仏
きょうの日本昔話 → 天の羽衣
きょうの世界昔話 → 鍛冶屋と悪魔
きょうの日本民話 → タヌキのお梅
きょうのイソップ童話 → マムシとヤスリ
きょうの江戸小話 → 十五夜の月は

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9月14日のイソップ童話 ライオンとオオカミとキツネ

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9月14日のイソップ童話

ライオンとオオカミとキツネ

ライオンとオオカミとキツネ

 ライオンが年をとって病気になり、ほら穴にねていました。
 動物たちはみんな、王さまライオンのお見舞いにきましたが、キツネだけはきません。
 そこでオオカミは、ここぞとばかり、ライオンにキツネのわるぐちをいいました。
「あいつはもともと、王さまをうやまう気持ちがぜんぜんないのです。だからこのとおり、お見舞いにもこないのですよ」
 ちょうどそのとき、キツネがやってきました。
 ライオンはキツネを見ると、
「ウォーッ!」
と、怒りのほえ声をあげました。
 しかしキツネは、
「ちょっとお待ち下さい。おそくなったわけを説明しますから」
と、おちつきはらって、
「さて、ここにおおぜいの動物があつまっていますが、この中で、わたしほど王さまのためにつくしたものがいるでしょうか? なにしろ、わたしはあっちこっちの医者をたずねて、王さまをなおす薬はないかと聞いてまわったのですよ。そして、ちゃんとみつけてきましたからね」
 ライオンはニッコリ笑うと、
「そうか、そうか。それはすまなかった。では、いますぐその薬をおしえてくれ」
と、たのみました。
「それは、生きたオオカミの皮をひんむいて、あたたかいうちにそれでからだをくるむことです。とくに、人のわるぐちを言うオオカミがよいそうです」
 キツネがこう言ったので、たちまちオオカミは殺されてしまいました。

 このお話しは、人をおとしいれようとたくらめば、自分がワナにはまってしまうものだとおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → コスモスの日
きょうの誕生花 → ふしぐろせんのう
きょうの誕生日 → 1981年 安達祐実(俳優)

きょうの新作昔話 → きかずの神さま
きょうの日本昔話 → 金の鳥居
きょうの世界昔話 → ヒョウの子とカモシカの子
きょうの日本民話 → カッパの証文
きょうのイソップ童話 → ライオンとオオカミとキツネ
きょうの江戸小話 → おじぞうさまのずきん

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9月13日のイソップ童話 ロバとセミ

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9月13日のイソップ童話

ロバとセミ

ロバとセミ

 セミがなくのを聞いたロバが、
「なんてきれいな声だろう。あんなに上手に歌えるとは、本当にうらやましい」
と、思いました。
 それで、セミにむかって、
「あなたたちは、なにを食べているから、そんなにうまく歌が歌えるのですか?」
「はい。つゆを食べているのですよ」
 そこでロバは、つゆのおりるのを待って待って、とうとう、うえ死にしてしまいました。

 自分には全く出来ないことをやろうとしても、うまくいかないだけでなく、たいへん不幸な目にあってしまいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 世界の法の日
きょうの誕生花 → たますだれ(ゼフィランサス)
きょうの誕生日 → 1958年 玉置浩二(俳優)

きょうの新作昔話 → 日見(ひみ)のキツネ
きょうの日本昔話 → 一袋の米
きょうの世界昔話 → ミツバチの女王
きょうの日本民話 → うたう、おなか
きょうのイソップ童話 → ロバとセミ
きょうの江戸小話 → ろうそく

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9月12日のイソップ童話 オオカミとライオン

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9月12日のイソップ童話

オオカミとライオン

オオカミとライオン

 ある日、オオカミがヒツジを一匹さらって、自分の穴ぐらにはこんでいきました。
 ところがとちゅうで、ライオンにでくわして、ヒツジをよこどりされてしまいました。
 オオカミは、遠くからライオンにいいました。
「ぼくのものをとるなんて、ひどいじゃないですか」
 するとライオンは笑いだして、
「はっはっは。なるほどねえ。これはあんたが、ちゃんと友だちからもらったものだったっけ」

 もともと自分の物でない物でも、それを失うときは、もとから自分が持っていたものを失うように感じるものです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 宇宙の日
きょうの誕生花 → あい
きょうの誕生日 → 1957年 戸田恵子(声優)

きょうの新作昔話 → 竜になった娘
きょうの日本昔話 → へっこきよめさん
きょうの世界昔話 → まんぞくもののシャツ
きょうの日本民話 → 海のそこでみた女
きょうのイソップ童話 → オオカミとライオン
きょうの江戸小話 → オオカミのしっぱい

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9月11日のイソップ童話 ダチョウ

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9月11日のイソップ童話

ダチョウ

ダチョウ

 けものと鳥が、戦争をしました。
 アフリカのダチョウが、かれらにつかまりそうになりました。
 するとダチョウは、鳥たちには頭を見せ、けものたちには足を見せて、自分は鳥でもあるが半分はけものだといって、両方をだましました。

 このお話しは、二人の主人につかえて、両方をだます人にあてはまります。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 公衆電話の日
きょうの誕生花 → むくげ
きょうの誕生日 → 1947年 泉ピン子(俳優)

きょうの新作昔話 → 桜島大根汁
きょうの日本昔話 → 白米城
きょうの世界昔話 → 利口なシカのカンチール
きょうの日本民話 → キツネの仇討ち
きょうのイソップ童話 → ダチョウ
きょうの江戸小話 → 神田川の大水

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9月10日のイソップ童話 ぬすみをするこどもと母親

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9月10日のイソップ童話

ぬすみをするこどもと母親

ぬすみをするこどもと母親

 ある子どもが、学校で友だちの本をぬすんできて、母親に見せました。
 すると母親はしかりもせずに、
「よかったね」
と、ほめました。
 次の日、子どもはだれかの服をぬすんできて、母親に見せました。
 母親は前よりも、もっとほめました。
 こうして、この子どもは大きくなるにつれて、ますます大きなぬすみをするようになりました。
 けれども、とうとうある日、ぬすみをしているところをみつかって、警察につかまりました。
 そして両手を背中でしばりあげられて、首切り役人のところに引き立てられていきました。
 母親はむねをかきむしって悲しみながら、息子につきそっていきました。
 とちゅうで息子が、
「お母さん、ちょっと。ないしょの話しがあるから、耳を貸して下さい」
と、いいました。
 母親が息子の口に耳を近づけたとたん、息子は耳たぶをくわえて、ガブリとかみ切ってしまいました。
「この親不孝もの! ドロボウばかりして、さんざん心配させた上に、お母さんの耳を食いちぎるとはなにごとですか!」
 母親がしかりつけると、息子がいいました。
「はじめて本をぬすんだときに、お母さんはぼくをほめてくれた。あのときぼくをしかっていたら、こんな事にならずにすんだのに」

 このお話しは、悪いことははじめのうちにこらしめないと、そのうちだんだんひどくなって、手におえなくなる事をおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 屋外広告の日
きょうの誕生花 → しゅうかいどう
きょうの誕生日 → 1966年 斉藤由貴(俳優)

きょうの新作昔話 → 愛犬の神通力
きょうの日本昔話 → 彦一の生き傘
きょうの世界昔話 → ナシ売りと仙人
きょうの日本民話 → 若い男に化けた鬼
きょうのイソップ童話 → ぬすみをするこどもと母親
きょうの江戸小話 → へとおもえ

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9月9日のイソップ童話 ヒツジ飼いとヒツジたち

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9月9日のイソップ童話

ヒツジ飼いとヒツジたち

ヒツジ飼いとヒツジたち

 ヒツジ飼いが、ヒツジをカシの林に連れていきました。
 一本の大きなカシの木に、たくさんドングリがなっています。
 ヒツジ飼いはその木の下にマントをひろげて、自分は木にのぼって、枝をゆすってドングリを落としました。
 ヒツジたちは落ちてくるドングリをよろこんで食べましたが、ついうっかりして、ヒツジ飼いのマントまで食べてしまいました。
 ヒツジ飼いが木からおりてきて見ると、マントが食べられていたので、大声でどなりました。
「ひどいやつらだなあ。ほかの人には着物をつくる羊毛をあたえるくせに、そだててやっているおれからは、大切なマントまでとりあげるなんて」

 このヒツジたちのように、ほかの人には親切にして、身内の人をないがしろにする人がおおぜいいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 救急の日
きょうの誕生花 → リコリス
きょうの誕生日 → 1980年 酒井若菜(俳優)

きょうの新作昔話 → 金の粒を出す馬
きょうの日本昔話 → 絵すがたよめさん
きょうの世界昔話 → お百姓とエンマさま
きょうの日本民話 → とっくりに入った男
きょうのイソップ童話 → ヒツジ飼いとヒツジたち
きょうの江戸小話 → 歩いていく

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9月8日のイソップ童話 子ヤギと笛を吹くオオカミ

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9月8日のイソップ童話

子ヤギと笛を吹くオオカ

子ヤギと笛を吹くオオカミ

 一匹の子ヤギが、なかまにおいてきぼりにされていたところを、オオカミにみつかって追いかけられました。
 逃げながら、子ヤギはオオカミのほうにふりむいていいました。
「ぼくが、あなたに食べられてしまうことは知っています。でも、ただ食い殺されてしまうのは、あんまりなさけないから、せめて死ぬ前に、あなたが笛を吹いて、おどりをおどらせてくれませんか?」
 そこでオオカミは笛を吹いて、子ヤギをおどらせてやりました。
 ところがイヌたちが笛の音を聞きつけて、あつまってきました。
 オオカミは、あわてて逃げながらいいました。
「おれがバカだったんだ。肉屋のくせに音楽家のまねをしたからいけないんだ」

 このように、いまやらなければいけないことをわすれて、ほかのことをすると、せっかく手に入れたものを失うことになりますよ。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 国際識字デー
きょうの誕生花 → いわひば
きょうの誕生日 → 1963年 松本人志(芸人)

きょうの新作昔話 → タコの足とクモの足
きょうの日本昔話 → さとりのばけもの
きょうの世界昔話 → かわいそうなフクロウ
きょうの日本民話 → ウマ吸い膏薬
きょうのイソップ童話 → 子ヤギと笛を吹くオオカミ
きょうの江戸小話 → ととのめ

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9月7日のイソップ童話 牛飼いとライオン

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9月7日のイソップ童話

牛飼いとライオン

牛飼いとライオン

 ウシの群れに草を食べさせていた牛飼いが、子牛が一頭いなくなったのに気がつきました。
 近くをひとまわりしてみましたが、子牛はみつかりません。
 そこで、牛飼いはゼウスに、
「ゼウスさま、どうか子牛ドロボウをみつけさせて下さい。この願いがかなったら、子ヤギを一頭あなたにささげます」
と、約束しました。
 ところが森の中にはいってみますと、なんとライオンが子牛をかみ殺しているではありませんか。
 牛飼いはブルブルとふるえあがって、両手を天にさしのべてさけびました。
「おお、ゼウスの神さま、さっきは、子牛どろぼうがみつかったら、子ヤギをささげる、といいましたが、こんどはウシを一頭ささげますから、どうかわたしがウシドロボウにつかまらないようにして下さい」

 不幸にあったとき、なんとか助かる方法はないかとさがしまわりながら、いざその方法がみつかると、逃げごしになる人がいます。
 このお話しは、そういう人のことをいっているのです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → クリーナーの日
きょうの誕生花 → なつめ
きょうの誕生日 → 1956年 長渕剛(歌手)

きょうの新作昔話 → 娘ギツネの恩返し
きょうの日本昔話 → 福の神になったびんぼう神
きょうの世界昔話 → バカなオオカミ
きょうの日本民話 → 虫歯になったけちんぼう
きょうのイソップ童話 → 牛飼いとライオン
きょうの江戸小話 → うすの付き方

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9月6日のイソップ童話 クマとキツネ

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9月6日のイソップ童話

クマとキツネ

クマとキツネ

 クマがキツネに、じまんしながらいいました。
「ぼくは人間を愛している。その証拠(しょうこ)に、ぼくは死んだ人間はぜったいに食べない」
「ああ、たしかにそうだな。でも人間はこう言うんじゃないのか。生きた人間も食べなければ、もっといいのにと」

 このお話しは、見栄をはってみても、意地汚い人の正体はすぐにばれてしまうというお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 鹿児島黒牛・黒豚の日
きょうの誕生花 → みそはぎ
きょうの誕生日 → 1977年 氷川きよし(歌手)

きょうの新作昔話 → 猫神(ねこがみ)
きょうの日本昔話 → カニの餅つき
きょうの世界昔話 → 人魚姫
きょうの日本民話 → 鬼子母神さま
きょうのイソップ童話 → クマとキツネ
きょうの江戸小話 → 日本も広い

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9月5日のイソップ童話 笛を吹く漁師

福娘童話集 > きょうのイソップ童話 > 9月のイソップ童話

9月5日のイソップ童話

笛を吹く漁師

笛を吹く漁師

 笛(ふえ)の上手な漁師が、笛とアミを持って海にいきました。
 そして、つきでた岩にすわって笛を取り出すと、楽しい曲を吹き始めました。
 魚たちがその曲につられて、水からおどりあがってくるだろうと思ったからです。
 でも、いくらいっしょうけんめい吹いてみても、魚はあらわません。
 さんざんためした後で、漁師は笛をわきにおくと、こんどはアミを取り出してポイッと海に投げ込みました。
 たちまち、魚はたくさんかかりました。
 漁師が岩の上にアミの中の魚をおくと、魚はピチピチとはね回っています。
 それを見て、漁師がさけびました。
「いまいましいやつらだ。おれが笛を吹いてやったときは、ちっともおどらなかったくせに、笛をやめたらおどり出すなんて」

 これは、けんとうはずれなやりかたをしているのに、それには気づかず、その失敗を他人のせいにする人に聞かせるお話しです。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 国民栄誉賞の日
きょうの誕生花 → おみなえし
きょうの誕生日 → 1965年 仲村トオル(俳優)

きょうの新作昔話 → 二羽のカモ
きょうの日本昔話 → うわばみたいじ
きょうの世界昔話 → かくれんぼに勝った若者
きょうの日本民話 → テングの面と娘さん
きょうのイソップ童話 → 笛を吹く漁師
きょうの江戸小話 → バカむすこ

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9月4日のイソップ童話 ラバ

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9月4日のイソップ童話

ラバ

ラバ

 オオムギを食べてよく太ったラバが、飛びはねながら、うれしそうにいいました。
「ぼくのお父さんは、とても足のはやいきょうそう馬で、ぼくはお父さんにそっくりなんだ」
 ところがある日、このラバが、じっさいに競走させられることになりました。
 レースがおわったとき、ラバはすっかりしょげこんでしまいました。
 そしてそのときになって、自分のお父さんがロバだということを思い出したのでした。

 このお話しは、自分の実力がどの程度なのかを知っておかないと、あとで恥をかくことになるとおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → くしの日
きょうの誕生花 → モントブレチア
きょうの誕生日 → 1964年 荻野目慶子(俳優)

きょうの新作昔話 → 島の合戦
きょうの日本昔話 → 木仏長者
きょうの世界昔話 → とまらないくしゃみ
きょうの日本民話 → まま母と地蔵さま
きょうのイソップ童話 → ラバ
きょうの江戸小話 → 生まれかわる

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9月3日のイソップ童話 イノシシと馬と猟師

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9月3日のイソップ童話

イノシシと馬と猟師

イノシシと馬と猟師

 イノシシと馬が、同じ野原でくらしていました。
 イノシシがいつも草を踏みあらすし、小川の水をよごすので、馬はこらしめてやろうと思って猟師に、
「あのイノシシをやっつけたいから、手つだいをして下さい」
と、たのみました。
 すると猟師は、
「おまえがくつわをつけて、わたしを背なかにのせなければ、手を貸すわけにはいかないよ」
「はいはい。そのとおりにしますから、よろしく」
 そこで猟師は馬にまたがって、イノシシをやっつけましたが、その後、馬にのったまま自分の家にかえって、馬を小屋につないでしまいました。

 協力をたのむ相手は、しんちょうにえらびましょう。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → ホームラン記念日
きょうの誕生花 → ひょうたん
きょうの誕生日 → 1936年 楳図かずお(漫画家)

きょうの新作昔話 → しじみの恩返し
きょうの日本昔話 → かしこい子ども
きょうの世界昔話 → 七羽のカラス
きょうの日本民話 → 石子づめになった子
きょうのイソップ童話 → イノシシと馬と猟師
きょうの江戸小話 → あまざけ

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9月2日のイソップ童話 イヌにかまれた男

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9月2日のイソップ童話

イヌにかまれた男

イヌにかまれた男

 イヌにかまれた男が、手あてをしてくれる人をさがして、走りまわっていました。
 するとある人が、
「なあに、かんたんですよ。傷口の血をパンにしみこませて、あなたをかんだイヌに食べさせてやればいいのです」
と、おしえました。
 かまれた男は、
「とんでもない。そんなことをしたら、町じゅうのイヌが、われもわれもと、わたしにかみつきにきてしまうじゃありませんか」

 悪い人をあまやかせば、もっともっと悪いことをするようになってしまいます。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 宝くじの日
きょうの誕生花 → チューベローズ
きょうの誕生日 → 1966年 早見優(歌手, 俳優)

きょうの新作昔話 → 琵琶石(びわいし)
きょうの日本昔話 → 歯をボロボロにされた鬼
きょうの世界昔話 → リジーナとネコの家
きょうの日本民話 → ハチの恩がえし
きょうのイソップ童話 → イヌにかまれた男
きょうの江戸小話 → やぶ医者

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9月1日のイソップ童話 ツバメと鳥たち

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9月1日のイソップ童話

ツバメと鳥たち

ツバメと鳥たち

 ヤドリギがそだっているのを見て、ツバメは、
「これは、よくない」
と、思いました。
 ツバメはなかまの鳥たちをあつめて、
「みなさん、ヤドリギがそだつと、鳥のためにはこまったことになります。ヤドリギから鳥モチがつくられるからです。だから、なにはさておき、あのヤドリギがはえているカシの木から、あれをたたき落としましょう。もしそれができなければ、みんなで人間たちのところへいって、鳥モチで鳥をとるのをやめてくれるようたのみましょう」
 鳥たちは、ツバメをバカにして、
「もうろくババアが、なにをいっているんだ」
と、いうだけでした。
 そこでツバメは、ひとりで人間のところへたのみにいきました。
 人間はツバメの頭の良いのに感心して、親切にむかえて、自分たちの家にすまわせてやりました。
 こうして、ほかの鳥たちは人間につかまって食べられてしまいましたが、ツバメだけは大切にされて、人間の家ののき先に安心して巣を作ることができました。

 このお話しは、先のことを見とおせる人は、危険をまぬがれるということをおしえています。

おしまい

きょうの豆知識と昔話

きょうの記念日 → 防災の日
きょうの誕生花 → はまなし
きょうの誕生日 → 1931年 団鬼六(小説家)

きょうの新作昔話 → ワシにさらわれた赤ちゃん
きょうの日本昔話 → したきりスズメ
きょうの世界昔話 → ぼうけんしたリス
きょうの日本民話 → ゆうれい屋敷
きょうのイソップ童話 → ツバメと鳥たち
きょうの江戸小話 → えんまの病気

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